朝と夜の寒暖差が激しいですね。風邪をひかないように気を付けましょう。
さて、上の超音波画像は、猫ちゃんの腎臓です。黒いところは本当はこんなに太くなく、正常だと良くわからないくらいです。腎臓の腎盂から近位尿管までが尿管結石によって拡張してしまったのでした。この子はおよそ3年前に反対側の尿管結石の手術をしていて、その経過観察で来院されたときに偶発的にみつかりました。発見時は元気食欲あり、血液検査も正常、飼い主さんも特に困っていることはなかったのですが、数日経っても腎盂と尿管の拡張が改善されなかったために手術を行いました。
摘出した石です。結石の分析結果はシュウ酸カルシウムでした。とっても小さいですよね。こんな小さな石が悪さするくらい、猫の尿管は細いのです。
肉眼では無理なので、もちろん手術用顕微鏡を使いました。
1週間後に退院し、術後2週間の抜糸時にはかなり元気が戻ってきたとのことでした。
超音波検査的にも手術した腎臓や尿管は正常になっていました。
今回のように無症状のこともありますので、なかなか難しいところではありますが、猫ちゃんの様子がおかしい、尿が黄色ではなくてオレンジ色みたいで濃い、などありましたら早めの受診をおすすめ致します。
元気が一番ですね。