ずいぶん寒くなりましたね。
今日の前橋は19度だそうです。
風邪に気を付けましょう。
さて、寒くなると水分摂取量が減ります。
犬や猫も同じで、結果として尿路に石ができやすくなります。
腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石とできるところは様々ですがどこにできてもあまり良いものではありません。
今回は6歳のトイプードルの男の子が尿が出にくいと受診されました。
レントゲンを撮ると、上の写真の丸を付けたところに石があります。
黄色丸部分は膀胱の出口に、赤丸部分は陰茎骨の下に複数の石が並んでいます。
陰茎骨のところは狭くなっていて石が詰まりやすいところです。
手術をして石を全て摘出しました。
石の成分はシュウ酸カルシウムでした。
これはとてもやっかいで、出来てしまったら手術で取るしかありません。
2大結石のもうひとつのストルバイトというのは食餌療法や感染をコントロールすると融けますが、シュウ酸は融けません。出来ないように療法食に切り替えて、十分な水分摂取をし、尿を我慢させないようにすることが予防方法です。
摘出後のレントゲンです。石は全てなくなったのがわかります。
術後3日ほど尿道にカテーテルを入れていますのでカテーテルが写っています。
2週間後の抜糸時にはすっかり正常な排尿状態になっていました。
良かったですね。
これから益々寒くなりますので、石ができないように気を付けましょう。
冬場はウェットフードをふやしたり、いつものドライフードに少し水を足したりすると良いかもしれません。
元気が一番ですね。