犬や猫の尿石症は、一般的には冬に多いと言われています。
寒くて水を飲む量が減ると排尿の回数も減るので、石の元になる成分が凝集しやすくなるからです。
(手術の写真が出ますので、気分が悪くなりそうな方はご遠慮ください)
写真は5歳の女の子のワンちゃんが、食欲不振と下半身の震えを主訴に受診されたときの左の腎臓の超音波写真です。超音波では、液体は黒く見えますので腎臓の真ん中に尿が溜まってしまっているのがわかります。
腎臓から膀胱へ向かう尿管をたどっていくと、
尿管が拡張しているのがわかりました。
赤丸が尿管結石、青で示した黒い部分が拡張した尿管です。
尿管結石が尿管の閉塞を起こしていたのでした。
術後2日目くらいからご飯を食べるようになり、2週間後の超音波検査では、左の腎臓と尿管は正常になっていました。
今年は特に膀胱炎や尿石のトラブルが増えています。
多頭飼いの猫ちゃんはストレスやトイレの数・位置などに配慮すると良いでしょう。ワンちゃんも猫ちゃんも、冬は水分摂取を多くしてみてください。具体的には冬だけウェットフードを増やしたり、ドライフードに若干水を足したりする方法があります。様々なやり方があると思いますので、意識してみてください。
元気が一番ですね。