みやま犬猫病院

みやま犬猫病院は、群馬県前橋市にある
犬・猫の全科診療動物病院です。

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みやま犬猫通信

犬の膀胱移行上皮癌の結果

2020.10.25
こちらの「みやま犬猫通信」でも取り上げましたが、2018年の10月24日にわんちゃんの手術をしました。当時12歳の男の子のわんちゃんに膀胱の移行上皮癌ができ、癌が膀胱全域に広がっていたために、膀胱尿道全摘出術をしました。わかりにくいかもしれませんが、膀胱から陰茎の先端までをつなげてくりぬく手術です。膀胱につながっていた左右の尿管は、陰茎を包む包皮の中に開口させて尿が出るようにします。おしっこを貯めておくことができなくなるので生涯オムツの生活になります。大きな手術の割に、術後の外観はそんなに派手には見えません。
手術して摘出した病変を病理検査に出し、切除縁に腫瘍細胞は確認されなかったものの、一部かなり腫瘍細胞が近接しているところがあり再発注意という所見でした。
腫瘍の性格や病理所見から、術後は抗がん剤を使用しました。抗がん剤というと皆さん印象が悪いかもしれませんが、この子は毎回大きな副作用がなくケロっとしていました。結果としては、術後470日生存しました。この膀胱尿道全摘出術の生存期間中央値は、報告されているもので①278日(47-498日)②385日(176-718日)、非公式で③11か月(1-61か月)です(2020年10月25日現在)。61か月以上を目指していましたが、慢性腎臓病が尿管結石によって悪化し、尿管結石は手術でとったものの、亡くなってしまいました。亡くなるまで、癌の再発や転移はありませんでした。最期の状態が悪化する時まで、尿路感染症には何度かなりましたが、ずっと元気でした。わんちゃん本人の強い生命力と、飼い主さんが一生懸命だったことがずっと元気だった大きな理由だと思います。
12歳のわんちゃんにとっての470日は長いでしょうか?短いでしょうか?
病気に対する考え方は人それぞれで、どの治療法が正しいかは、それぞれの飼い主さんによって違います。
当院としては、それぞれの治療法に対する情報をできるだけ正確に提供し、飼い主さんが希望されたときにしっかり実施できるように日々研鑽していきたいと思います。
最初の写真は羊蹄山麓の夕焼けです。
腫瘍科の研修医時代に、綺麗で思わず車を降りて写真をとったものです。

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