ワンちゃんや猫ちゃんの歯周病罹患率は高く、また、飼い主様が口臭や腫れなどに気付いて来院される頃には、かなり進行していることも少なくありません。
歯周病とは文字通り、歯の周りの組織が病的になった状態で、初期は軽度な歯肉炎で早期治療により治癒することもありますが、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)の破壊が進行すると歯を温存できず抜かないといけないこともあります。
歯周病の進行の評価はいくつかありますが、最も有用なのは歯科用レントゲンです。
これが歯のレントゲン写真です。
歯槽骨に歯が埋まっているのですが、正常では左の青矢印のように歯の輪郭に歯槽骨がぴったりくっついて歯を支えています。ところが歯周病が進んでしまうと、真中や右の歯の赤矢印のように、歯の周りの歯槽骨が溶けて黒くなってしまいます。また、上のほうの黄緑の矢印のラインは、本来白い歯槽骨がここまであったというラインです。かなり歯槽骨が溶けてしまったのがわかります。
このように、歯のレントゲン写真をとることで、歯周病の進行具合や、抜くべきなのか、別の処置を選択するのかの判断ができます。
犬猫の歯科治療には、無くてはならない機械です。
当院ではこの歯科用レントゲン装置を使っています。