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みやま犬猫病院

みやま犬猫病院は、群馬県前橋市にある
犬・猫の全科診療動物病院です。

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みやま犬猫通信

みやま犬猫通信

猫の歯周病(重症例)

2018.3.16
前橋もだいぶ暖かくなりましたね。
時間によっては半袖でもよいくらいですね。
さて、こちらで度々犬猫の歯周病についてお話してきました。
そして、いままで多くの患者さんの歯周病を診てきた中で、最も重症な患者さんに遭遇しましたので、写真を掲載します。顔の傷や手術の写真が出ますので、気分が悪くなりそうな方はご遠慮ください。
推定年齢8歳、オスの外猫ちゃんです。
顔がただれていて、においが酷いということで来院されました。
写真が来院された時の顔の様子です。
パッと見て何が何だかよく解らないかもしれませんが、猫ちゃんの顔の左側の皮膚が、
大きくまあるく壊死しているのです。黒く丸い輪郭は壊死部の辺縁で、かさぶたとなっていたところです。
こんなに大きく皮膚がなくなる子はめったに遭遇しません。早急に治療が必要だったため、翌日全身麻酔で手術をしました。口のガンであるかどうかの検査と、病変部の観察、どんな菌が悪さをしているのか、それと可能であれば皮膚がなくなったところを覆う、というのが目的でした。
術後です。
死んでいる組織は除去し、病変部の歯周病を起こしていた歯は抜歯しました。
皮膚欠損部に対しては、首の皮膚を移動させて覆いました。
移動させた皮膚がどのくらい生着するか観察をしました。ガンの検査では、ガンではないという結果でした。時間経過とともに血行の悪い皮膚は壊死するところが見られました。
総合的な評価として、歯周病細菌が頬の骨に感染を起こして、黄色い変色した病変を作ってしまい、それが傷の治癒を妨げていると判断し、再度、その死んだ骨を除去する手術を行いました。
2回目の手術後です。
1回目の手術で生着した皮膚があったので、2回目の欠損した皮膚領域は少なくて済みました。
同様に首の皮膚を移動させて覆いました。
2か月後です。

皮膚が生着し、皮膚のなかった部分は、全て皮膚で覆われました。
すっかり毛も生えてきれいになりました。
はじめはあまりのひどさに扁平上皮癌をはじめとする、口のガンを疑いました。
しかし、各種検査と所見より、歯周病が周囲の骨や皮膚の異常をもたらしたことがわかりました。歯周病、おそろしいですね。
お家での歯磨きって本当に大事ですね。
はじめから完璧な歯磨きは無理ですので、簡単なやり方から始めて、気長にやりましょう。
継続は力なりです。


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